行動観察から考える外来教育

実際に、MBAで学んだことが臨床と結びつくと実感したのがEthnography

Ethnographyは直訳すると「民族誌・民族誌学」ですが、それと臨床現場がなぜ関係するの?と疑問に残るでしょう。

Ethnographyは顧客の生活環境に調査員が身を置いて顧客と行動を共にすることで、顧客のことを深く知る調査手法です。要するにフィールドワークに行き、消費者の生活に密着・観察し、あらゆる先入観や既存の知識を捨てて行動様式を分析・理解する学問です。「行動観察調査」です。

人間の意識は上の図で示す通り、95%が潜在意識です。潜在意識を言語化することは通常、かなり難しいです。

潜在意識を言語化するために行動をシンプルに先入観なく観察しすること、その観察を分析することが大事なのです。

授業の前に教科書として読んだ「ビジネスマンのための「行動観察」入門」に(https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000210611)に観察対象の実例がいくつか示されている中に目にとまった項目がありました。

優秀な営業マンはここが違う

「これ医者でも同じこと言えるんちゃうん?」と思って、ポリクリ(医学生の病院実習)振りに呼吸器内科の先輩医師(卒後10年目以上)2人の外来を観察しました。

実際のアサインメントの一部を載せます。あくまで客観的に淡々と観察しました。

観察結果は数値として示すデータは上の複数の図です。

しかし、観察してその場で感じたことがあります。

ポリクリの時の外来見学と全然違う~❕

なぜ違うのかというと、ポリクリの時、外来の経験はほぼないまま、「外来診療はこのように行います」と示された形で、自身は参加者でなく、観察者という立場でした。観察するという立場で、参加者としての経験・知識も0の状態でただただ見ているだけの状態でした。

現在、外来をする立場になってから(週2回外来)参加者としての経験は否応なく増えていきます。経験が増えると様々なスムーズにいかないことに直面していきます。それを実際に上級医の先生に尋ねてアドバイスをいただくことはありますが、実際対処している姿は初期研修医(医者の最初の2年間の見習い期間)では病棟でのことは多くみていましたが、上級医の先生の外来の姿を実際に見る機会はほぼありませんでした。

学年があがっていくにつれて先輩の実際の仕事の姿を見る機会を失っていると実感しました。

実際、他の医師の外来をみて、自身と異なる取り入れたいこと(Ex.画像を紙で印刷する)や、外来をスムーズに進めるためのコツ(時間の枠の人数を決めて分散する等)を気づくことができ、外来診療をよりよくできることにつながりました。

他の医師の外来を観察することで自身の外来診療に還元でき、私にとってはかなりいい外来診療の勉強となりました。

人によっては必ずしも外来診療の観察は同じものを得れるわけではありませんが、何か現在の自分にとっての必要なモノに気づくきっかけになるかもしれないと思います。

また、次回も引き続き授業関連のことについて書いていきますね~👋

もし、興味があれば購読してもらえたら、嬉しく小躍りしちゃいます笑 ゆるっと次回更新をお待ちくださいね~

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